今回はiDeco(イデコ)の節税効果について、確認していきます。
うーん、前から軽くiDeCo(確定拠出年金)を調べて絶対やることないと思って放置してたから、もう一回ちゃんと調べてる。
iDeCoはマジでおすすめする人・しない人を選ぶものだと思ってる。
ほんと安易に始めるべきではないぞこれ。
最初に思った「やらない」って選択は間違いじゃなかった。
— 管理人@投資金額1000万円突破! (@noggylog) 2018年8月15日
特に60歳まで資金がロックされるのはマジでリスクしかないな〜。
これから先の未来、ほんと何が起こるかわからない。
日本円が紙くずになっている可能性もある。
日本経済もどうなってるかわかんない。
しかも多くの機関で積立をやめても年間2,000円前後の口座管理費がかかる。
— 管理人@投資金額1000万円突破! (@noggylog) 2018年8月15日
こんなツイートしましたが、確かにイデコの節税効果はでかい。
ですが、そのメリットの裏にある大きなデメリットも確認して、
イデコをすべきではない人はどんな人なのか?
その辺もまとめます。
iDeco(イデコ)が「お得だから!節税になる!」といった良い面だけ見てはじめるのではなく、ちゃんとデメリットも確認しましょう。
これからイデコを始めようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
そもそもiDeCo(イデコ)って?
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。
この制度への加入は任意で、ご自分で申し込み、ご自分で掛金を拠出し、自らが運用方法を選び、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受けることができます。
また、掛金、運用益、そして給付を受け取る時には、税制上の優遇措置が講じられています。国民年金や厚生年金と組み合わせることで、より豊かな老後生活を送るための資産形成方法のひとつとしてご活用ください。引用:iDeCo公式サイト
ざっくり言うと、
「現在の年金制度に不安・不満があったり、60歳以降もらえる年金以上に年金をもらいたい場合、自分で毎月積み立てして将来受け取る年金制度」
ということになります。
実際、年金制度はすでに破綻しているなんてことも言われたりして、受取が開始できる年齢もどんどん引き上げられるのは目に見えてます。
iDeCoの主なメリット
- 税金が安くなる(所得税・住民税が節税できる)
- 運用利益や利息に税金がかからない(通常約20%)
最大のメリットは積み立てるだけで節税ができるという点。積立金(掛け金)が所得控除され税金が戻ってきます。
▼簡単なシミュレーション
- サラリーマン 年収500万円
- 妻・子供あり
- 毎月の掛金23,000円(会社員が企業年金をしていない場合の限度額)
上記の一般的なサラリーマン家庭のシミュレーションの場合、年間43,000円の節税ができます。
掛け金は年間で276,000円で税金として43,000円が節税になるので、利回りで言うと15%を超えているとてつもない数字になります。
(細かく見ると、手数料が引かれたりするのでもう少し下がる)
運用している投資先で利益が出ればさらに利回りよくなりますね。
iDeCoはメリットも多く、iDeCoを活用して自分で年金を積み立てるというのはとてもいい判断だと思います。
が、デメリットも理解していますか?
iDeCo(イデコ)のデメリット
イデコの大きなデメリットは3つ。順番に解説していきます。
- 60歳になるまで引き出せない(積立を停止することはできるが引き出せない)
- 手数料がかかり続ける(積立停止中でもかかる)
- 積立額を変えられるのは年1回だけ
他にも細かいものはありますが、大きくは以上の点。
最大のデメリットは60歳まで引き出せない(積立をやめても途中解約できない)
※一応例外で引き出せる場合もあるが、死ぬか障害状態になったらなど、そのくらい大きな理由じゃないと引き出せない。
つまり、自分都合では引き出せないということです。
デメリット①:60歳まで引き出せないリスク
ここに疑問を持たずにiDeCoを始めるのはほんと危険です。
今回お話しの対象としているのは、一般的なサラリーマン家庭での話をします。
一般的なサラリーマン家庭では、基本的に家計の状態は厳しいと予想されます。
厳しい中で毎月2万円を拠出するのはかなり厳しい。そしてそのお金は60歳になるまでロックされてしまいます。
つまり、60歳まで毎月2万円は貯まっていくけど、手元にある現金は減ってしまうということです。
例えば、介護費用、教育費、病気の治療費など、急な出費があったときにiDeCoで積み立てたお金のせいで手元の現金が足りなくなってしまったらどうしますか?
借りるしかありませんよね。そのときに借りられるのは知人?両親?消費者金融?
いずれにしろ利息や手間がかかります。
iDeCoに積立てていながらも生活が苦しいなんていう状況は本末転倒と言えます。
さらに!失業しようが、給料減ろうがビタ1文引き出せません…。
✔ 社会が変革する可能性もある
- あと5年後の未来は?
- 日本経済の行く末は?
- 日本円の価値は?
10年前まではiPhoneはありませんでした。昨年まで仮想通貨はほぼ誰も知りませんでした。目まぐるしく変わる世の中で5年後はまったく予想がつきません。
5年後でも予想できないのに30年後の未来は予想なんかできないです。
もしかしたら日本経済が破綻してるかもしれないし、日本円はただの紙クズになってるかもしれないです。
と、リスクを考えればキリがないですが、こういったリスクもあるんだよということを理解していただければと。
なので、iDeCoをする前は自分の状況、周りの状況をしっかり顧みて始めましょうということ。
一度始めたら途中で積立をやめることはできるけど、引き出しはできません。
ちなみにぼくは今の状況が続くなら(自分の経済状況含む)絶対にやらない。
— 管理人@投資金額1000万円突破! (@noggylog) 2018年8月15日
デメリット②:手数料がかかり続ける
途中解約できないので手数料がかかり続けるというデメリットです。
イデコで発生する手数料
- 加入時手数料:国民年金基金連合会への加入手数料で2,777円が初回の積立金から引かれる。
- 口座管理手数料:国民年金基金連合会への手数料64円+信託銀行の手数料103円、合計167円が積立のたびに引かれる
以上の手数料が引かれます。
加入時手数料は、初回のみですが、口座管理手数料は積立のたびに引かれます。
毎月積み立てた場合、
167円 × 12ヶ月 = 2,004円
※毎月積立ではなく年単位で積み立てれば、信託銀行の手数料は1回のみOK。ですが、国民年金基金連合会への手数料は毎月引かれます。
167円 × 12ヶ月 + 103円 = 871円
で、イデコは60歳まで引き出せないので、この手数料がかかり続けることになります。
30歳から60歳までの30年間iDeCoを利用した場合、最低でも以下の手数料が発生。
- 毎月拠出:60,120円
- 年単位拠出:26,130円
※積立を停止しても、国民年金基金連合会への手数料64円は毎月引かれます。
さらに、金融機関によっては運用管理手数料を徴収しているところもあります。
▼金融機関の例(抜粋)
金融機関 | 運用管理手数料 |
楽天証券 | 無料 |
無料 | |
マネックス証券 | 無料 |
イオン銀行 | 無料 |
ゆうちょ銀行 | 月255円 |
りそな銀行 | 月316円 |
これは自分で選択できるので、費用がかからない金融機関を選べばOK。
何も知らずにゆうちょ銀行などで加入すると思わぬ費用がかかることになるので、注意が必要です。
デメリット③:積立額を変えられるのは年1回だけ
イデコ運用中に、「急にお金が必要になった!突然の出費!」となった場合、そのまま積み立てるのが厳しいことは誰でも予想ができます。
ですが、積立額が変更できるのは年1回のみ。
それまでは設定した積立金を拠出し続けなければいけません。
上記のデメリットを含めて、イデコはかなり融通がききにくい商品ですね…。
イデコをおすすめする人・おすすめしない人
前提として、イデコは個人型確定拠出年金、つまり自分専用の年金ということをまずは理解してください。
イデコを使うべき人は、
- 「国民年金だけでは老後が不安…。」
- 「節税しつつも老後資金を備えたい」
- 「所得が多くお金が余っている方」
以上のような方が使うべき制度だと思っています。
逆に、
- 「老後より先に住宅の購入や子供の教育費のための資金にしたい」
- 「主婦などで所得がない。会社員だけど給料が少なく所得が低い」
- 「生活するのがぎりぎりだ…。」
このような方はイデコに加入するのはおすすめできません…。
特に一般的なサラリーマンの方は月々の収支が厳しいにもかかわらず無理してイデコをする必要はないと思います。
それでももしやりたいということでしたら、同じような節税ができる商品としてつみたてNISAもあるのでぜひ検討してみてください。
※ぼくの超個人的な意見ですが、60歳以降あまり動けないときにお金があってもうまく使えないんじゃないかと思っています。それであるならば体が元気なうちに自分の事業などに使いたい。その方が有益だと思っています。
iDeCo(イデコ)とつみたてNISAの違い
イデコ最大のメリットは所得税・住民税が節税になる点。
つまり、所得がない方・所得が低い方はイデコの恩恵を受けることができません。
その場合のメリットは運用益が非課税になる場合のみ。なのに60歳まで資金がロックされるという大きなデメリットを抱えなければいけません。
そんなときは、つみたてNISAが有利です。
つみたてNISAはイデコと同様に運用益は非課税なのに対し、いつでも引き出し可能・途中解約も可能です。余計な手数料もかかりません。
▼イデコとつみたてNISA比較
iDeCo(イデコ) | つみたてNISA | |
非課税投資枠 | 14万4000円〜81万6000円 | 40万円/年 |
---|---|---|
非課税期間 | 60歳まで | 最長20年間 |
非課税投資総額 | 運用益・所得税・住民税 | 運用益の最大800万円 |
対象商品 | 一部の投資信託、債権、預金など | 一定の要件を備えた投資信託など |
いつでも引き出し | 不可 | 可能 |
途中解約 | 不可 | 可能 |
つみたてNISAはつみたてNISAとは?メリット・デメリットやおすすめ証券会社までゼロから解説!で詳しく解説しています。
おすすめファンドはこちら:つみたてNISAおすすめファンド5選!銘柄の選び方も解説
https://julieadarcy.com/tumitatenisa_osusume
まとめ:イデコのデメリット
ここまでまとめたデメリットを理解して始めるならまったく問題ないと思っています。
とまぁ、そういったリスクもしっかり理解して始めるなら全く問題ないです。
なんにせよ、脳死で何も考えないのはほんと危険ですな。
— 管理人@投資金額1000万円突破! (@noggylog) 2018年8月15日
あの人が言ってるから・お得だからといって何も考えずに脳死で始めるのはほんとに危ないよ。という話でした。
最近は、何も考えずに始めてる方が多い印象だったので注意喚起も含めてこの記事を書きました。
イデコじゃないならつみたてNISAがおすすめ!
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